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『一枚の繪』

この月刊誌の歴史は古く、私が学生の頃にも目にしていたような気がします。実際、今回の8月号で540号となっているので、多くの方が何度かは書店の雑誌コーナーで目にしている本かと思います。(毎月3万部も発行しているとのこと。)

 

その8月号特集は・・「山のパンセ」・・

エッセイとして「一世紀前の上高地」を現代詩人の正津勉(しょうづ・べん)氏が寄稿され、そして「登ってみないと描けない風景がある」として私がスケッチ画3点に添えた文章を書きました。正津氏とは白山書房の『山の本』にてかなり以前からご縁がありましたが、今回、このような絵画専門誌へのお声をかけていたき、掲載の運びとなりました。

 

ちなみに私は自分の絵を「風景画」とは考えていませんが、ここでは編集部のテーマとしてこうした題名が提供されたようです。

また「中村さんが選ぶ登って描きたい山ベスト3」として3つの山を揚げているのですが、これが ◎描かれている山そのもの ◎自分が登って実際にそこに居る山  がゴッチャになっていて、なんかちょっと変です。「至仏山」は至仏山そのものなのに、「北岳」となっているものは「(北岳から見た)甲斐駒」の絵が掲載・・・と云う具合に。本来は「北岳より」としたかったのですが、何故か校正で消されていました。山屋にとっては落ち着かない点でも、絵の雑誌としては特段、気になるほどのことではないのでしょう。

 

21日が発売日ですので、もし本屋さんでお目に留まりましたら「立ち見」でもお願いいたします。