花の山旅の二日間

今年は平地も山も花が二週間近く早く咲き、場所によっては何もかも一緒くたに咲いてしまっている感があります。

同時に山の雪解けも早い様子で、南アルプスの残雪もいつもよりずっと少ないように見えました。今回の花を求めての山旅は「山の本倶楽部」のTさんが企画され、それに参加させてもらったのでした。一泊二日で宿はいつもの甲斐大泉「ロッジ山旅」です。

 

Tさんの車にてメンバーはあちこちの「花の穴場?」に案内してもらいます。サクラソウやオキナグサにも出会えました。オキナグサは宮沢賢治の童話で以前読んだことがあり、自然の状態で一度は見てみたいと思っていた花。全身をうぶ毛に包まれていると知っていなかったら、この世にこんな姿の花があるのだろうか?と驚くと思うような花です。絵や図鑑でしか見たことのなかったオキナグサに出会えたのは喜びでした。(写真は残雪も少ない甲斐駒ケ岳)

 

 二日目は長野県・伊那側、戸台からのバスが運休だったため、私の知っている入野谷山に行くことにしました。これがまたちょうど新緑がきれいな時で、初めての皆さんにも気に入って頂けた様子。案内役としてもちょっと自慢気な山として嬉しく思いました。

 

写真は山頂から先の大展望が広がる稜線の笹原です。本当に何度来てもここは気分のいいところです。来る途中にはちょっとした沢(水場)もあり、林相の美しい自然林や落葉松林があり、「結の桂」と名付けられた桂の巨木二本が並ぶ場所、ニリンソウの群生など、山頂からの眺望はもちろん、変化に富んだ山歩きを楽しめました。

帰りがけには近くにある中央構造線断層帯の露頭に立ち寄り、日本列島を九州東部から関東地方に連なる西南日本を貫く大断層を目の前に見ました。

 

2016年の熊本地震も、この中央構造線につながっていると日本地震学会でも語られていました。談合問題で取り沙汰された「リニア中央新幹線」の南アルプスを貫くトンネル工事は、まさにこの露頭至近で行われる超巨大工事なのです。今だ造山運動を続け年間数ミリの隆起をしている南アルプスの最深部に25kmのトンネルと言う問題だけでなく、素人の誰もが見てもこの中央構造線は「ヤバイんじゃない?」と率直に思わざるを得ません。大きな地震が普通にある国で、こうした巨大プロジェクト(リニア然り、況や原発など…)がどういう結果を引き起こすのか・・・? 

自然は美しく、私たちに豊かな恵みや癒やしを与えてくれますが、それ以前にまず人智越えがたい存在として“畏れ”の気持ちを忘れると、それこそ「天誅下る」のでは?と危惧してしまうのは私ばかりではないと思います。

(写真は「北川露頭」 右側のグレーの部分が太平洋側部分の外側帯、赤茶の方が日本海側部分の内側帯。ここが日本を半分ほどに分ける巨大長大な断層帯のズバリその場所!)