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谷川俊太郎詩集

㈲アーツアンドクラフツから新しく谷川俊太郎の詩集が刊行されました。

 

『空を読み 雲を歌うー北軽井沢・浅間高原詩篇 1949-2018』(正津 勉 編)

 

白山書房の『山の本』で仕事をご一緒の現代詩人・正津 勉さんからお話しを頂き、この度 この新刊本の表紙装画を担当させてもらいました。今日、ようやく待ち焦がれていた本が出版社から届きました。とても美しい装丁、きれいな色合い、品のいい仕上がり。装丁を担当された方のご苦労がしのばれます。

 

 

本の体裁は 四六版 本文96頁

表紙貼りはヴァンヌーボという豊かな風合いをもった上に印刷インクの映えが生きる高級印刷用紙のファインペーパー、ここに絵を印刷。そしてカバーにトレーシングペーパーをかけ、そこにタイトルを刷り、帯を巻く。そんなスタイルです。

 

なんとお洒落な装丁なんだろう…とお話を頂いたときから出来を想像していましたが、美しい帯がかかって手元に届いた本は想像以上の雰囲気を持ったものでした。

 

見返しの紙色も帯に呼応し、扉の紙質は縦目にエンボス加工された上に横に光沢の流れるもので白さのなかに気品が感じられます。

 

そしてはじめの一頁目。浅間山をバックに立つ谷川氏の幼少時の古い写真につづき書き下ろしの詩が始まります。一瞬にして俊太郎の世界に惹き込まれていきます。

 

昔、『二十億光年の孤独』を読んで以来、あまりに有名な詩人ゆえ、読むともなしに気づけばなんとなく触れていた詩や文章。けれど今回、こうして装画を担当させてもらい改めて谷川俊太郎という詩人の魂に触れることができ、もしかしたらそれが自分にとっての一番の贈り物だったのかも・・・と感じます。  ※表紙の絵:「岩菅山山頂より浅間山」

お問合せ:㈲アーツアンドクラフツ ☎03-6272-5207

ご注文はこちらから (また今週末には書店に並ぶそうです)

 

北軽井沢・浅間高原。『二十億光年の孤独』以来、七十年、詩人は、ここにあって<空を読み 雲を歌い>つづけてきた。ひらすら光輝く大地また生命、宇宙との交信の詩を綴ってきた。

(「高原の孤独な少年」正津 勉)・・・本書  帯より