· 

秋葉山と採石場

再びの緊急事態宣言。県外に出るのも、「西山を守る会」のような仲間たちとの山行もはばかられます。

 

そこで相変わらずここしばらくはいつもの山友達のIさんと、人に会わない貸し切りの静かな山歩きにマイカーで行くパターンです。

 

この日は神奈川県内 唯一の村=清川村の、とあるどん詰まり箇所に車をデポし、道なき山の斜面を這い上がり、一つの尾根に取り付いて…と最初は“ガムシャラ道”です。一応目的の山は秋葉山。

<写真は手前のピーク「クヌギの頭」(仮称)から見る秋葉山>

この日の圧巻は、いつも歩いている「西山を守る会」の月例山行で必ず立ち寄る「発句石」の箇所を採石場越しに真南から確認出来た事です。『人の森株式会社』(旧相模興業)という会社の採石現場です。ここにあった山の稜線上の「厚木市道」を厚木市と業者が「歩く人も居ないから」という理由で勝手に付け替え山を崩していることに対し、「西山を守る会」は毎月踏査を続けています。

実際、その活動により市販の地図(「東丹沢登山詳細図」吉備人出版)にも詳細に西山周辺の登山道解説が掲載され、毎年のようにこの周辺を歩く登山者が増加しています。低山とは言え、登山道はかなり厳しくなかなか手ごわいルートでもありますが、丹沢前衛の身近な山として「人気コース」になりつつあります。

向こうには東京方面の遠景が望めますが、本来は山が立ちふさがり見えるべくもなかったのです。これにより、山向こうの厚木市荻野地区の人家では「大山颪」と言われている風が直接吹き付けるようになったそうです。

 

この人気コースになりつつある西山稜線の厚木市道が、もしそのまま飯山温泉まで続いていたら、また数倍の魅力あるコースとして厚木市の財産にもなったでしょう。残念です。

 

今までにも繰り返してきた事柄ですが、この日もそんな事を残念に思いながら、間近に採石現場を眺めました。(ちなみに「相州アルプス南尾根」と地形図にある秋葉山への稜線からはこの眺めは得られません。)