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北八ツを歩く1 雨池

8月はお盆の頃より秋雨前線の影響とかで全国的な豪雨長雨となりました。まだ西日本などは降り続き、災害の心配も引き続いています。加え、このコロナ感染者数です。なかなかトンネルから抜け出せないような状況です。

 

何処にも出かけられないので、8月始めに行った北八ヶ岳の事を記します。

ちょうど好天に恵まれるとの事で、急に決めた行く先は、やはり行きやすい八ヶ岳方面。しかも楽チン登山で今回はロープウェイ利用です。何度か前を通った事のある、縞枯山荘。ロープウェイの山頂駅から然程の距離ではない山小屋に、まず泊まることはないだろうと思っていましたが、今回はふと思い立って予約を入れました。前回の青年小屋の時同様、Sさんと一緒です。(今度はちゃんと新しい登山靴で出かけました。)

 

初日はまず小屋に顔を出してから、山を下って雨池に向かいました。この池は渇水するとヒビ割れた池底を歩くこともできるし、雪のときはスキーやスノーシューで真っ白な平面を縦横無尽に歩き回れます。が、雨量が多いと満々を水をたたえた山上の湖となる不思議な池です。何度も来ている雨池ですが、北西から入るのは初めてです。

 

池では一組の夫婦連れが居るだけで、その後も麦草峠からの数人とすれ違いましたが、至って静かでした。

お弁当を食べた後はスケッチの為対岸に向かいましたが、その時にはちょっとしたハプニングも…。

とまれ、半日ハイキングとしては申し分のない所でしたし、積乱雲がモクモクと湧き出す頃には腰を上げ、帰路は往路を登り返し縞枯山荘へ。

 

小屋ではのんびりと過ごし、おいしい夕食をいただき、そして夕刻。ふと窓外をみれば雲が美しく朱に染まり始めています。小屋のご主人も「この夏初めての(美しい)夕焼け」とのことで、しばし涼しい草原の風のなかで刻々と移りゆく夕焼け空の変化に見とれていました。「山中の小屋に泊まると言うことはこういうことだったんだ…」と、改めてこの美しい夕空を眺めつつ、どんな所でもそれなりの豊かな魅力がいっぱいなのだと、考えを新たにしました。