爪木崎の水仙

登尾登山で伊豆まで足を伸ばした際、水仙で有名な爪木崎まで出かけました。計画段階ではまず、爪木崎の水仙有りきで「その周辺の山・・・登尾」となったと言った方がいいのですが、実際、爪木崎はとても遠かったです。

 

昨年も花の開花時期や作物、果実の時期が二週間ほども早まっていましたが、年が明けてそうそうの今年も、いつもよりかなり早く水仙の見頃時期になっていたようです。

 

コバルトブルーの湾内は外海の白波が立つような強風と波の荒さとは別世界ののどかさ。さすが伊豆、という風に水仙とアロエの赤い花が満開に咲き乱れ、海風にのって何ともいえないいい水仙の香りが当たりに満ち溢れていました。魅了されるのは水仙が咲き乱れる様子以上に、その香りでした。

爪木崎のある須崎半島全体はジオパークに指定されていて、本来なら地学のプロに案内をしてもらいながら歩けば色々なことが分かり楽しいはずですが、素人ながら不思議な自然造形に関心をもって見ていくだけでも面白い場所です。

写真は爪木崎燈台から少し戻った「展望台」下の絶壁で、顕著な柱状節理が見られます。熱いマグマが冷えて固まるときに収縮してこのような形になるそうで、まさにこの場所が太鼓の火山活動そのものの現場であったことがわかります。その他、水仙がさいている湾内の岩場を歩いてみると、溶岩の噴出が冷えて固まったような岩塊や妙な柄の岩盤や色の変化など、ここも火山だったんだなーと分かるものが至るところにあります。

今は水仙をめでながら多くの観光客が訪れる観光地となっていますが、伊豆半島が本島にぶつかって丹沢山塊が出来上がったなど、地球創生の物語の一端がこの岬にて感じられる訪問でした。

 

帰りに立ち寄った須崎半島の西側にある恵比須島でも、波が削った浅瀬やその後の隆起によって海面上に姿を表した「波食台」と言う特有の岩の磯辺が波に表れている躍動的な景観「千畳敷」に出会えました。またこの小さな島には「恵比須神社」が祀られていて、古墳時代から奈良時代の祭祀跡(焚き火の跡など)が発見されていて、ここは古代人が「海の神」に祈りを捧げた場所と考えられているそうです。爪木崎と違い、ここは誰一人として観光客が訪れることのない、全く静かな場所でした。