石砂山(いしざれやま)西峰より下る

新緑輝く五月の山です。藤野町の石砂山は一ヶ月ほど前だとギフチョウお目当ての人で賑わう山ですが、GWの狭間では出会う人も少ない静かな山となります。この日はYご夫妻、Fご夫妻とご一緒しての山歩き、思いがけず念願の石砂山西峰尾根を篠原集落に下るコースを歩けることになりました。前々から地形図を眺めていて、「この尾根を歩いたら気分がいいだろうな〜」と思い、前回は冬枯れの季節に西峰を訪ねてずーっと伸びる尾根筋を眺めてその思いを又強くしたのでした。

(写真は双耳峰がきれいに見えている石砂山です。左側が西峰、今日はここに登って左手側の尾根をずっと下ります。)

 

雲ひとつない風薫る五月の好日に思いを抱いていた所を歩くことが出来るとは、なんと幸福なこと! そして実際歩けば、この日は足元にずっと点々と数え切れないほどのフデリンドウがちょうど開花時期で、それは可憐に登山道沿いに咲き続けていたのです。まるで青い星を散りばめたようです。大きな蕾を沢山つけた株もかなりあり、来てみなければこの山のこの尾根に、こんな美しい宝物があるなんて、気づかないままでした。そしてちょうど新緑の雑木林には鮮やかな保護色・オレンジ色の山ツツジが見頃です。歩きたかった尾根は、やはり想像通りの魅力たっぷりの所でした。

 

 

お昼は若い緑に包まれた西峰手前にて済ませ、静かな山頂でひと休み。殆どの登山者が憩う東峰には立派な標柱やベンチ・テーブルも設えてありますが、こちらはただ素朴な手作り標識と風が通り過ぎるだけの山頂です。

 

ここから篠原のバス停まで念願の尾根筋を下っていきます。かなりの急降下を途中の川上ドッケまで何度か繰り返して下って行くと、なんだか伐り開かれた所に出くわしました。伐採作業箇所のようですが、そこには作業用の新しい道が出来ていました。西峰からの下山はバリエーションルートなので、踏み跡程度はありますが登山道はありません。そこからは車道までもうすぐの所、本来の尾根筋を外して「新しい道」を拝借して降りていくと、なんと思いがけず村内の「釜の沢」というバス停にドンピシャで出ました。そしてラッキーなことに丁度10分も待たずに一日5本のみの可愛いミニサイズのバスに乗り込むことができました。五月初旬に美しい山を愉しめ、仕合せいっぱいの一日でした。