八高山・はっこうやま

3月も桜吹雪で終わろうとしています。満開の早かった横浜の桜も今週末で終わりでしょう。

 

さてこの八高山。一体どこにある山なのか?メジャーでないことは確かです。何となく前から気になる山というのがあるもので、その一つ、静岡・島田市「大井川鐵道」の福用駅から登る八高山に行ってきました。

長閑な福用駅の駐車場に車を置き、歩きはじめます。さすがお茶処の静岡、道中も登山口も至る所お茶畑。そして急登を一息つくと、山中にもその名残のお茶用のケーブル(よくみかん畑などで見る運搬用の小型ケーブル)の施設跡がありました。

 

地元(ごく地元)では名だたる「おらが山」のようで登山道もそこそこ整備され道標も多くありました。が、その表示(●●まであと何キロ)はかなり誤りがあり当てに出来ないものでした。ま、それもご愛嬌。

 

当初、里山に毛が生えたくらいだろうと甘く見て?行ったのですが、どっこい、歩きはじめて相当来たところで漸く向こうにそびえる八高山そのものを目にした時には「エッ!まだあんなに遠いの!?」と正直ガックリきたのでした。(それが冒頭の写真です。帰路にここを通った時にはしっかりスケッチ時間をとりましたが、みごとな山容です。)

 

 ようやく着いた山頂、見晴らしは掛川市方面が霞がかって見える程度でしたが、そこでゆっくりすることにしました。誰も居ないだろうと思っていた山頂でしたが、ちょうど昼休憩で林野庁職員の方が三人、休んでました。治山工事の為の調査で登ってきたとのこと、しばらくこちらからの質問など。そして皆さんはお揃いの制服にザック、ヘルメット、「林野庁」のロゴとマーク入りで腰には装備一式。私が思わず「カッコいい!」と言ったら、「カッコいいと言われたのは初めてです」と、…渋い職業なのです。ロゴ入りのザックはmontbell製、記念に写真を撮らせてもらいました。

 

そんな出会いも楽しかった八高山ですが、山頂直下には白光神社もあります。神社は白い光で‘はっこう’(びゃっこうか?)、山の‘はっこう’は末広がり、縁起のよい八、などで八高にしたのでしょうか? 

下山時にとったルートでは「お茶のトンネル」なる箇所もあり、かつてはかなり上の方まで人の手を入れてお茶畑を管理していたのが分かります。また山麓にめぐる水路の石組みの緻密さも見事でした。コツコツと年月と手間ひまを掛けて造られた村の暮らしを思い描けるような山の帰り道でした。

 

そして最後の圧巻はこの蒸気機関車!

時刻表に合わせての下山ではなかったのですが、平日一日一本の上りSLが汽笛をならしながら通過していったのです! 大興奮の巻。

 

今では各地でイベント的に蒸気機関車を走らせていますが、この大井川鐵道では基本毎日、通常ダイヤでの運行で、しかも魅力は牽引されている客車が往時の古いものなのです。平日のせいか残念ながら乗客は少なく(冷静)、見ているこちらの方がヒートアップしていました。

以前、乗車したことがありますが、川根温泉脇を通過する時などは、露天風呂の人たちが(主にオジサン)一斉に手を振ってくれたり、楽しいことこの上なし。予期せぬ感激のSLとの出会いが華を添えた山旅の終章と相成りました。