快晴の秋田駒ヶ岳

宿では特別に二日間とも6時前に朝食を準備してくれたので、7時ころには8合目まで入ることができました。ちょうどマイカー規制が始まる前々日、朝からの好天で地元の車が続々とやってきます。前日の森吉山で気圧が上がり始めた流れでそのまま晴天に恵まれた、花の名山・秋田駒ヶ岳。

いくつものピークで成り立っていますが、女岳(めだけ)が活火山。宿のご主人のお話ではほぼ40年周期で噴火し、前回はフツフツと静かに溶岩が溢れるような様子を街の方から多くの人と一緒に眺め、夜は赤く輝き迫力があったそうです。高山植物でおおわれた阿弥陀池や男女岳(おめだけ)などと同時に火山であることがよく分かる様相が到る所に観察できる興味深い山です。

この日は見晴らしもよく、昨年の秋に行った烏帽子岳、遠くには岩手山から八幡平に連なるダラダラとした稜線が見渡せました。延々緑の連なりである景色も、たった一泊でも烏帽子岳山頂直下の田代平避難小屋で過ごしたことがあると、懐かしく特別な場所になります。

また昨日登った森吉山も近くによく見え、初めてその全容を目にすると、あの長い長い横移動のゴンドラ(垂直移動より水平移動が多かった)がよく理解出来ました。標高は1454mと丹沢の最高峰にも満たない高さですが、裾野をどこまでも拡げた姿は深い山を実感させ、さすがにマタギの活躍した世界であると納得します。

目を転じれば遠く青森県の岩木山や八甲田山も見え、東北の北までやってきたことをしみじみ感じました。コロナ禍の人間社会とは無縁に山の世界は花を咲かせ、緑豊かに黙って時間の流れを刻んでいました。