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下山後の小川村〜松本への旅

<小川村にて、雲の切れ間から朝一瞬見えた白馬鑓と杓子岳>
<小川村にて、雲の切れ間から朝一瞬見えた白馬鑓と杓子岳>

テントを引き上げ大河原峠に戻った後、もう一足伸ばして長野県・小川村に向かいました。

 

村在住のMさんに問合せたところ、急なことにも拘わらず快くMさんの山荘(クラインガルテン)がお借りできたのです。テント山行なので、食糧の買い足しだけでそのまま何の問題もなく宿泊可能です。

 

残念ながら村からの眺望は一ほとんどなし。そうです、その山並みがすっきり見えるくらいなら、そこの山を歩いていた訳ですから・・・けれど、そのおかげでとてもゆったりした時間が過ごせ、いろいろ「探検」もできました。

 

その「探検」の一つ。ちょっと草茫々ですが、奥の家、実は登山家の西丸震哉の小川村の山荘です。

 

西丸震哉(1923年東京生まれ、食生態学者、登山家、探検家、東京水産大学山岳部創設者、日本山岳会会員)は大好きで、中公文庫から出ている「山とお化けと自然界」や「山小舎を造ろうヨ」など、かつては喜んで読みました。すでに亡くなってから十年ほど経ちますが「机上登山」や「日本百山」など、今もその面白さが彷彿と蘇ります。

 

後で分かったことですが、西丸氏の亡き後も、活動を共にしていた杉原量多朗氏(故人)がこの山荘の手入れをなさっていたそうです。杉原氏も昨年亡くなり、その後こんな風に草が繁茂してしまったのでしょう。主を待っているような山荘でした。